ブログ

<前編>改善、予防のために。あなたの肩こりの原因を探る。

肩こりの改善・予防のために

肩こりの学生
多くの方の悩みである肩こり。
2015年度の調査では、男性の身体の悩み2位、女性の身体の悩み1位を占めるほど、多くの方のその痛みや重さに悩んでいます。(男性1位、女性2位は共に腰痛)

肩こりは、首や肩、背中にかけての筋肉が緊張することで血行が悪くなり重くだるく感じたり、痛んだりする症状のこと。
「肩」こりとはいうものの、肩だけでなく、首や背中にも症状はあらわれます。
肩こりが悪化すると、首筋の痛みや背中の痛みで眠れない、頭痛、顔や上半身の痛みなどが表れることもあります。

そもそも、なぜ肩こりが起こるのでしょうか?

肩こりが起こる理由

私たち人間は二足歩行をするため、もともと首や腰に負担がかかりやすい身体のつくりになっています。
普段、気にすることは少ないですが頭の重さはなんと5~6㎏もあり、その頭を支えているのが首と肩です。

さらに日本人は欧米の人と比べると、頭が大きい割に首から肩の骨格や筋肉がきゃしゃにできています。
ただでさえ肩こりが起こりやすい身体のつくりなのに、さらに中年以降は骨や筋肉が弱くなっていくため、肩こりは重症化しやすくなります。

ですが、肩こりがもっと重大な病気を違った角度から教えてくれていることもあります。
例えば、心筋梗塞などが起こっている時は、胸以外に肩や腕、胃のあたりに激痛が起こることや、変形性頚椎症では、首から肩甲骨、腕、手指にかけて強い痛みやしびれが出ることがあります。

悩んでいる方が多いため、軽くみられがちな肩こり。
自分だけじゃない、肩こりくらいで騒いでいられない、いつもガチガチ、一周まわって何にも感じない。
当店のお客様でもそう言われる方はいらっしゃいます。

ですが、先ほど述べた心筋梗塞や変形性頚椎症などの何らかの病気が原因で起こったものでなければ、改善、予防ができます。
多少時間がかかるケースもありますが、肩こりがない状態、痛くない状態にすることができるのです。
そのためにまず、あなたの肩こりの原因が何か、一緒に考えてみましょう。

また、最近は大人だけでなく、小中学生、高校生の子どもたちの肩こりも増えています。
一日の半分を勉強にあてる子どもたちにとって、肩こりの痛みや気持ち悪さは集中できない原因になります。
子どもたちの肩こりの原因も、大人と同じであると考えられます。一緒に考えてみましょう。

原因① 同じ姿勢を長時間、続けている

デスクワークの女性
私たちの身体は、骨と筋肉によってその姿勢をつくっていますが、首と肩の周辺にもさまざまな筋肉があります。
筋肉はガチっと固いイメージですが、本来は柔軟性があり力を入れていない時はとても柔らかいものです。

首と肩の周辺の筋肉は、重たい頭や腕を支え続け、常に緊張している状態です。
筋肉の緊張状態が続くと、筋肉に疲労物質がたまり、柔軟性はなくなって硬くなってしまいます。
そしてこの硬さが近くの血管を圧迫してしまい、血液の循環を悪くしたり、末梢神経を傷つけてしまったりして、肩こりや痛みを起こします。

また、血液の循環が悪くなると、筋肉に十分な栄養や酸素が行き届かなくなり、また、筋肉から疲労物質などの老廃物を排出することもスムーズにいかなくなり、疲労が蓄積し、ますます筋肉が硬くなってしまいます。

気をつけたいシチュエーション

姿勢の悪い女性
このような状況になりやすいシチュエーションは、
★デスクワーク、勉強などで長時間、同じ姿勢をとっている
★椅子と机のバランスが合っておらず、偏った姿勢を続けている
★かばんをいつも同じ方の肩にかけている(赤ちゃんの抱っこも)
★寒い場所、冷房がよく効いた部屋で長く過ごしている
★パソコン、タブレット、スマホなどを長時間操作している  
などが挙げられます。

デスクワーク、勉強、パソコンやスマホ、その他読書や編み物などを長時間している時、多くの人は画像のように首を少し前に突き出し、両肩を少し前にすぼめる姿勢になりがちです。
姿勢を良くするというと、猫背にならないように気をつける方は多いですが、画像のような姿勢も肩や首にとても負担がかかるので、猫背と同じように気をつけると良いと思います。

コロナ禍で、自宅でテレワークする方、オンライン授業を受ける方も増え、仕事や勉強以外でもゲームや動画を見たりとパソコンやスマホ、タブレットを利用する時間が増えているかと思います。
職場や学校であれば、無意識に姿勢を意識する方も、自宅で誰も見ていない環境だとどうしても姿勢は崩れがち。
姿勢を意識すること、ぜひやってみてください。

また、寒い場所や冷房がよく効いた部屋で長く過ごすのも気をつけたいところです。
寒さは、筋肉が緊張するだけでなく、自律神経の乱れも引き起こします。
血行が悪くなり、筋肉の緊張もさらに強くなり、どんどん肩こりの悪循環が続きます。
お気をつけください。

原因② 眼精疲労がある

めがねが合わない男性
肩や首の筋肉同様に、目を開けている間中ずっと働いているのが目や周辺の筋肉です。

パソコンやスマホ、タブレットなどの長時間使用は目を酷使します。
また、合わないメガネ、ブルーライトや紫外線、ストレスや睡眠不足による自律神経の乱れなども、目を酷使し、疲労させる要因になります。

パソコンやスマホ、タブレットなどは、光源を見つめるのと同じなので、目は強い緊張を強いられますし、パソコンやスマホに限らず、本や書類などの細かな字などを見続けることは、目やその周辺の筋肉を緊張させ、同時に首や肩も緊張させます。また、集中して画面を見ているとまばたきの回数が減ってしまうので、ドライアイの症状も追加されてしまいます。

この状態が続くと、慢性的な目の疲れが定着し、ドライアイや痛みなどの目の症状だけでなく、肩こりや頭痛なども含めた全身の疲れを伴う眼精疲労を引き起こします。

オンライン授業やゲーム、動画を見たりする時間の増加で、大人だけでなく子どもにも増えています。
時間を短くしたり、部屋を明るくしたり、まばたきの回数を増やすなど、対策をしてみましょう。

<後編>に続く